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ピロティとは何のことですか?
   

ピロティ

建物の一部が独立柱によって支えられている場合、独立柱によって構成されている空間(屋外・屋内とも)を、一般的にピロティと言います。

マンションなどのピロティ部分は、自転車置場や駐車場、また店舗や事務所などの施設として使用する場合も少なくありません。

ピロティの独立柱上部に、耐震壁(住戸の境の壁や、殆ど窓の無い外壁)がある場合、また、ピロティの上部にコンクリートの壁が多く配置されている建物の場合、独立柱によって構成されているピロティ部分は、その上部に比較して、剛性(建物の変形しにくさ)が大変低くなります。

このような場合、大地震にあうと、剛性の低いピロティ部分に被害が集中します。

阪神淡路大震災の時は、このようなピロティが潰れて2階が地上に落ちているようなケースも見られました。

一口にピロティといいますが、独立柱のみの空間が建物の下にあっても、構造上のピロティとは言わない場合があります。

ピロティの上部構造が、殆ど柱梁によって構成されており、耐震壁が殆ど無いような建物の場合です。

(このような建物の場合、建物の耐力は粘り強さによって決まる事が多く、大地震時の変形がある程度許容された設計になっていると思われます。

その場合、外装材などが、変形に追従する設計や施工になっているか、という別のチェックポイントも加味して耐震性を判断する必要があります。)

一概には言えませんが、一般的にピロティがある建物は、その部分が弱点となります。

1981年以降の建物であっても1995年の阪神淡路大震災では多く被害がでているのでピロティ部分に、耐震補強を行う必要があるかもしれません。

住戸から敷地外へ避難する通路がピロティを通過しており、仮にこのピロティの耐震性が充分でない場合は、避難経路の安全性が確保されているとは言えません。
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マンション再生協会