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客観的な条件としては、第1に建物や設備の老朽化がある程度進んでいたこと、専有部分が手狭であったこと、エレベーターがなかったことなど、多くの区分所有者が納得する建替えの必要性があったこと。第2にマンションとしてそれなりの市場性がある立地であり、容積にも余剰があったため余剰床を処分することで事業費の多くを賄うという仕組みがとれたことなどがあったと考えられます。
主観的な条件としては、管理組合が自主管理を行うなどの組織力やリーダシップがあったこと、区分所有者の間にコミュニティなど人的な繋がりがあったことなど問題を共有化して合意形成をはかることができる土壌があったこと、などがあったと考えられます。
これらのことから建替えを成功に導くためには、自分たちのマンションが置かれている現状について、多くの区分所有者が問題意識を共有できるような環境をつくり、その中でどのようにマンションの再生を図っていくか率直に議論できる場を作ることが大切であると思います。 |